特別養護老人ホーム 八幡の杜
岐阜県の養老郡にて社会福祉法人吉田会が運営する特別養護老人ホームのサテライトとして建築されました。20床の小規模な特別養護老人ホームです。
「八幡(はちまん)の杜(もり)」という施設名は敷地の西隣に建つ八幡神社に由来し、境内に古くから残るイチョウやツバキがこの場所の景観を形成する大きな要素となっていました。また、もともと住宅のあった本敷地内にもカエデ,ウメ,ツバキを始めとして多くの樹木が植えられていたため、本施設の建設によって従来の景観を損なわないことを課題の一つとして設定しました。敷地内には石灯籠が残されていたためこれを改修し、館名サインとしました。また、既存の庭石と植栽の一部を残し、本施設の庭園として利用しました。神社の板塀の意匠を本施設の中にも取り入れました。
お互いの共同生活室は建物中央の玄関ホールを介して連結しているため、スタッフは常にもう片方のユニットの様子を伺い知ることができるようになっています。
ユニットは東西に10床ずつに分かれ、中央には光庭と共同生活室を配しました。
外観のシルエットは隣接する既設の養老長屋に合わせたものとしつつ、屋根や手摺壁の色を変更し、それぞれの建物で変化をもたせました。
ユニットの内装は東西で緑・赤のテーマカラーを設定し、和風を基調としたものを選定しました。
共同生活室ではハイサイドライトを設け、テラスと光庭に面して大きく開口を取ることで明るい室内空間の実現に努めました。
名称 | 特別養護老人ホーム 八幡の杜(はちまんのもり) |
用途 | 特別養護老人ホーム |
所在地 | 岐阜県養老郡 |
施設の規模 | 753.35㎡ |
階数 | 1階 |
竣工 | 2017年 |